前作から16年ぶりに帰ってきた『ドラゴン桜2』のドラマが好調なスタートを切ったようです

漫画やドラマでは主人公の桜木弁護士の「誰でもやり方次第で一年で東大に受かる」
という強烈なメッセージとリーダーシップのもと、最初は戸惑っていた生徒たちが感化されながら次第に真剣に東大合格を目指していきます
しかし現実の世界ではやはり東大に合格するのは、ずっとトップを走ってきた学生が集まって、それなりの期間の準備と努力をしてきた学校からがほとんどでしょう
そんな学生が通っているのが私立中高一貫校です。

東大合格者の20%はわずか上位10校から
2021年の東大の合格者数は3086名
それに対して、上位10校の現役合格者数はなんと601名
実に合格者の20%近くがたった10校から輩出されています

2021年 東京大学 合格者 高校別ランキング 現役合格率順
しかもこの数字は現役のみ
一位の筑駒は、浪人生の合格が19名、二位の開成は同37名。現役+3割程度の浪人生が東大に合格しています。
これを10校で単純計算すると約180名。現役と合わせると700-800名はこれらの学校から合格者が出ていると想定されます。
実に東大生の4人に1人は、この10校からという計算になります。
それにしても筑波大学附属駒場高校の現役合格率43%は驚異的
同級生の約半分は東大に行くのですよ。もはや東大の附属校と言っても過言ではないレベルです
よく「東大合格者数No.1は開成高校」などと雑誌とかで特集されていますが、開成高校は卒業生が390名と人数が多い学校です。
数ではなく率で見ると筑駒が圧倒的です
東大合格者の30%はわずか上位20校から
さらに、11-20位までの高校からの合格者数は301名。上位10校と合わせると902名です。
東大合格者3086名のうち、上位20校の現役だけで902名です

2021年 東京大学 合格者 高校別ランキング 現役合格率順
東大現役合格者上位20校はほとんどが中高一貫校
上位20校のうち私立の中高一貫校でないのは、
- 9位 都立日比谷高校
- 18位 神奈川県立横浜翠嵐高校
- 19位 都立小石川高校
のみ。しかも小石川は都立ですが中高一貫校です。
ちなみに全国の高校の数は約4900校
そのうち中高一貫校は約600校
そして、中高一貫校に入るには、中学受験が必要です
そして彼らの東大への道は、中学受験だけでは終わりません。その後も長い間の努力が続きます
- 小学生3年生頃:中学受験の準備を始め、常にトップの成績で、開成、灘、筑駒、麻布などの超難関校に入学
- 中学1年生:中高一貫校に入学したら中一から東大受験専門の塾である鉄緑会に6年間通う
- 高校3年生:東大受験の倍率は、3倍程度だが、全国のトップ層の中で勝ち抜く
東大合格には、地頭+努力+財力が必要
こう見てくると、ドラゴン桜の「誰でもやり方次第で一年で東大に受かる」は、不可能ではないにしても実現するにはかなり困難な道になると思われます
地頭の良い優秀な学生が
長い間努力して(もしくは途中からスイッチが入って猛烈に追い上げて)
それを支える親の財力がある
場合に、その可能性を大きく広げるのでしょうね
やはり最高学府への道はなかなか険しいです